過去にお仕事をご一緒した飲食店オーナー様に先日お会いした時のことです。久しくお会いしていなかった2年近くの間に新規出店の計画や新たなビジネスプラン等、精力的な活躍ぶりを知りこちらも熱くなりました。しかし、何故かオーナーさんの顔が晴れません。そんなオーナーの口からぽつりと漏れた言葉は、

『誰か良い人(人材)知りませんか。。?』

オーナーの顔を曇らせた原因は人手不足の問題でした。事業は順調。やりたいこともある。でも人がいない。専門でもない私に聞くくらい切迫している状況だとも察しました。そして “この問題” をこうして聞くのは何も今回が初めてでありません。

同じ飲食業界に身をおく者として、人手不足の課題は素通りはできない切実なる問題のため、MEDIYでもとりあげることにしました。2017年も間もなく終わりますが人手不足の現状とその背景を知ることを目的とします。

 

 

img_7299Webライター山崎達弥
1979年12月12日生。新潟県出身。メニューデザイン研究所メディアの専属ライター。フードアナリスト3級取得。食べることと、飲食店さんをこよなく愛する山崎が執筆させて頂きました。

 

 

 

飲食業界の8割が人手不足という現状

人手不足に悩む飲食店

現実問題、飲食業界の人手問題は真冬の時代が続いています。帝国データバンクの調査(参考:人手不足に対する企業の動向調査 2017年1月によると、飲食業界の80.5%が「従業員が不足している」と回答しており、全体平均の30%弱に比べると、その深刻さの度合いがわかります。

人手不足が続くことで従業員一人ひとりの負担が増え、仕事への不満が募り、せっかく人を増やしても人が辞めてしまうという負の連鎖が起こる危険性があります。では、なぜ飲食業界だけが人手不足に陥ってしまうのでしょうか?次はその理由についてお話ししていきます。

 

 

飲食店の人手不足はなぜ起こるのか?

飲食店の労働環境

その理由は主に2つあります。それぞれについて解説していきます。

 

1.従業員の給与水準の低さ

飲食業界における従業員の給与水準が低い理由にサービスの特徴が大いに関係しています。例えば料理はつくりおきできないものがほとんどのため、客数に関わらず、ホールやキッチンにいる従業員は常に一定数確保する必要があります。人件費が多くかかりやすく、食材の仕入れやテナント料などかかる費用も多いため利益率が低い傾向にあります。

 

2.休日の少なさ、拘束時間の長さ

飲食店の通常土日休みが多い一般企業とは異なり、飲食店は土日での営業が多いため、従業員の休日は不規則です。また、祝日やGWなども営業日であるため年間休日も少なく、飲食サービス業の年間休日平均は95.7日と、全体平均の108日と比較すると10日以上も少ないです。

 

こうした労働環境の厳しさも、人手不足の大きな要因と言えます。先にもお伝えしましたが、人手不足に陥ってしまうと、すでに働いている従業員が穴埋めをすることになり、一人あたりの仕事量が増え、労働環境がさらに悪化します。そのため、せっかく育った人材が退職するという悪循環に陥ります。

こうした状況から脱出するには、どのような取り組みをしたらよいのでしょうか。次章では、人手不足の解消方法についてみていきましょう。

 

 

飲食業界の2割は人手確保できているという事実

人材確保できている飲食業界

飲食店の8割が人手不足に悩んでいることは先にもお伝えした通りです。とすれば単純に残りの2割は人手不足に悩んでいないということになります。その2割が実行している対策とは何か?解決のヒントを探ってみました。

まず先程挙げた人手不足の原因2点を満たしていることが前提であることがいえます。

①従業員の給与水準の低さ
②休日の少なさ、拘束時間の長さ

しかし労働環境における問題はお店全体に関わる問題のため、一朝一夕で解決はできません。そこで、環境改善を推し進めながらも同軸で行う必要があるものが ”求人募集” です。求人募集でそもそも人が集まらなければ何も始まりません。求人募集の対策が人手不足解消の鍵といえるのです。

とはいえほとんどの飲食店が求人広告を現に行っているかと思います。それでも集まらない原因には求人募集の方法や掲載する求人媒体のミスマッチが起きているからかもしれません。求人募集の方法にどのようなものがあるのか次章では明らかにします。

 

 

適正別で選ぶ7つの求人募集の方法

7つの求人募集方法

引用:求人募集の方法とメリット・デメリット

上記の図表は「コスト」×「人材のスペック」×「人材の母数」の3軸でポジショニングされたの7つの募集方法になります。“求人募集と一言で言っても、採用ニーズによってベストな方法は違う” ということがこの章のテーマであることから、求める人材によって募集方法を変える必要があります。

冒頭にありました、オーナーからの呼びかけは【知人紹介】の要求だといえます。そして、この【知人紹介】にもメリットとデメリットがあります。例としてみてみましょう。

 

例)知人紹介のメリット・デメリット

知人の紹介だから信頼できるという安心感もある反面、一般的な採用プロセスの段階を踏まないケースが多いため、のちのちミスマッチが起きるリスクも潜んでいます。紹介された人材の人柄は自分の目でしっかり確かめ、社風や任せる仕事内容などは具体的に伝えることをおすすめします。

 

求人広告を出し続けても一向に集まらないという飲食店さんは適正な募集方法を選べていない可能性があります。どのような人材が必要なのか?即戦力なのか?それとも長期的な人材なのか?目的を明確にした上で募集方法を選ぶことが重要です。募集はどれも同じという考えで求める人材はこないので注意が必要です。

(他6つの応募方法については割愛させて頂きます。詳しい募集方法については参照元である記事、「7つの募集方法のメリット・デメリット」から詳細をご覧いただけます。(参照:求人広告活用ノウハウ))

 

 

まとめ

人手不足がこの先も続けば、人の入れ替わりは絶えず繰り返され、人が定着しない状態が続きます。そうなると従業員一人あたりの仕事量が増え、その結果お客様に対して満足のいくサービスを行うことができなくなるでしょう。また忙しさのあまりお店自体が回らなくなってしまうなど、お客様ありきの商売にも関わらず、深刻な客離れが進む可能性があります。人手不足に悩まれている飲食店様は①労働環境の改善と②求人募集の適正な選択をまずは行われることを提案します。

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事